[雑記]置き薬、それはアウトだろ?

置き薬、というセールスをご存知でしょうか?
家に常備薬1セットを提供しておいて、使用した場合にはその薬の代金を払う。
もちろん、使わなければ代金はかからない。

その日は、祖父と置き薬のセールスマンが対応していたのだが、
毎回、一つも使わずに置き薬の交換だけ行っている。
正直、利益の出ない子のやり方に何の意味があるのか、いささか疑問である。
変なセールスだと危ないので、聞き耳を立てていたところ、怪しい値段交渉のようなものは無かったのだが・・・
「こちら、高麗人参を使用した栄養ドリンクなのですが、なつばてにうんぬんかんぬん。」
お年寄りに向かって、ややこしい栄養素の名前を羅列し、説明していく。
「どうぞ、一本飲んでみてください。」
『いえ、そういうのはいいです。』
「ささ、どうそ(ぶしゅっ)」
『今は飲みたくないから』
「はい、どうぞ」
・・・
あれ?今のやり取り、完全にアウトだよな。
ちょっと、フォローに入ろうと思ったが、お金の請求の話が出たわけでもないので成り行きをもう少し見守る事にした。
「どうですか?飲みやすいでしょ?普通この栄養ドリンク、2??円なのですが、今ならキャンペーン中で2割引の198円なんです。」
『え、これ(今飲んだもの)お金かかるんですか?』
「いえ、それは大丈夫です。」
『ふむ・・』
「じゃぁ、この栄養ドリンクのセット、1ダース、置き薬としておいて置きますので」
『いえ、それはいりません。』
「いえいえ、置き薬ですから」
そこへ、私登場!
<はい、そこまで!>
なるべく威圧的に、どかどかと階段を下りる私。
<明確に拒否の意思を示したにもかかわらず、商品を推し進める姿勢は、セールス法でアウトなのは、ご存知ですよね?>
びくつくセールスマン。
<もう一つ言えば、先ほど祖父に栄養ドリンクを飲む事を強要した事、こちらもアウトです。>
<栄養ドリンクに関して、こちらはいらないと明示的に断っています、お持ち帰りください。>
急に挙動不審になり、置き薬分のレシートを切り始めるセールスマン。
それから一切、私の顔を見ることなくあたふたと栄養ドリンクの箱をしまいだす。
相手がこちらを見てこないので意味が無いとはいえ、私は仁王像のような立ち姿でそこに鎮座する。
逃げるように玄関から出て行くセールスマン。
祖父と、そしてようやく私を見て一礼。私もきちんと礼。

・・・怪しすぎる。
とりあえず、何の言い訳もしなかったあたりを鑑みるあたり、アウトという事を理解したうえで、ある程度やっているのだろう。
置き薬の現状について、ネット上で今、事情をチェックしているが。あまり状況はよろしくないようで。
まぁ、セールス法的にアウトなことやってるのと、薬を無理やり飲ませた時点で、私の見解からはグレーではなくブラックなのだが。

全てがそうじゃない・・・とは思いますが、みなさんも十分気をつけて。