[雑記]ブレインストーミング

懐かしい夢を見て眼が覚めた。
6年ほど前だろうか。会社の企画部が開いた会議に参加した(強制)時のことだ。
会議のテーマとしては『現行のプロジェクトの改善点を提案して欲しい』というものだった。
私は、企画部ではなかったので「プロジェクトの部長」が主導で話し合いが始まったのだが、部長以外のメンバーは穴の大きい企画を上げる。
まぁ、部長の意見も穴が無いか、と聞かれればお察しだけど、前々から少しこうしたいああしたいと言うことを話していた内容だったので、
今回の会議はそれを進める為のステップとして他に対立意見が無ければその形でスタートしたい、
という旨だったんだろうと、想像した上で会議を受けた。
会議なので、そういった点は他の人が指摘して問題を埋めていけばいい、とそういう認識だった。
ちなみに他の人がそこまで考えていた、とは思えない感じ。
普通の意識普通系ヒラ職員・・・やや職人気質?まぁ、全体は見るより、自分の仕事をしっかりとって言う社風。
私は異質だったと思う。ただ、異質な私がいてバランスが取れていた、そんな状況。
他の人の意見に突っ込みやすい点が出たら、きちんと指摘する場面で私が「この場合はどうなの?」「こう言う問題があると思うけど」をいつものようにする、それが私の役割。
嫌われる振る舞いをしても、会社として良くしていかなければいけないって言う、今で言う意識高い系の走りだったと思う。


「相手の意見を否定するな」
と、部長様が。
「・・・は?」
みんなの意見を忌憚無くどんどん提案すべきだ、という。
この時点で、あぁ、部長はどっかから『ブレインストーミング法』の知識を得てきたのかな、と私は察しがついたのだが、前提として『私以外ブレストを知らない』状況で、ブレストをやる事ほど無駄な事は無い。
順々に突っ込みたい穴のある計画を社員達が口にする中で、私の番になる。
「私も企画案を用意してきたのですが、ツッコミを受ける事を前提として作成してきた資料が故、今回の議題提案には沿わないと判断として、企画案提出を取りやめます。」
・・・今思えばすんごく大きいツッコミをしたくなる発言。今の私がそこにいたら、きちんと正してやるツッコミを入れるような状況。
当時の部長はそれを快諾。
・・・マジカ。
結局部長が提案した議題内容で方針決定。
プロジェクトがその後どうなったかといえば、部長一人がその内容に従事してこっちは何もせずに進んでたような覚えが。
・・・。


さて本題。
ブレインストーミング法(以下:ブレスト)って皆さん知ってますか?
私はそれより以前にブラック企業に勤めていた事があり、大学でもその手法を学習していた事も加えて、ヒラながらも知識は持ってましたが、会社の実働部隊にいる人は会議のやり方なんて管理職に就いてから調べて知っていくような内容。
ブレストって「相手の意見を否定しない」「なんでもいいからがんがん意見を出す」「意見に乗っかって広げていく」「質より量の意見」という形式の会議方法で認識あってるかな。
これらの内容を、「参加者全員が把握した上で進める事」が前提となる。
・・・まぁ、私が言いたいことはわかるね。
「前提が成立してない」
今の知識を持った私が六年前のその場にいたら、会議を始める前にブレストの形式で進めようとした部長をぐうの音も出ないくらい糾弾しますわ。。。
まぁ、当時の自分割とそういうことやってたんですけど、ブレストに関しては言いくるめる言葉をあまり多く持っていなかったというか。
日本人が実施する会議において、ブレストほど実りの少ない会議方法は無いと思います。
今回の例で言えば「会議」の形式をとるが、やり方はブレストである事を部長以外が把握しておらず、挙句ひとしきり全員が発言を1順したら、賛同意見の決をとり、提案した意見をこねくり回し昇華する事も無くそれをいきなり決定稿とする。
既にブレストの体を成していない。
部長がやりたい事を提案しただけ。
対立意見が出ないからそれやるよ、と言うだけの話。
会議でやる必要は無かった。

・・・当時の自分が超速で会議を放棄したのは、なんか察するところがあったんでしょうね。「無駄すぎる時間だ」と。


思い出すように、そんな夢を今朝見て、夢の中の自分はその会議中に、上に書いた指摘を今の知識を持って展開していたんです。
もし、当時それがで来ていたらあのプロジェクトは今も存続していたかもしれません、とね。
ほんと、チラシの裏の内容だったのですが、書きたくなったので書いた次第です。
いいか、みんな。ブレインストーミングは、企業が会議の体を使ってまでやる事じゃない。
演劇やゲームの企画立案時や、時間を使ってまっさらな状態であれこれ言うべき環境が整ってたら試してみても良い程度のもの。
売り上げが伸びず、煮詰まってる時に時間もかけずに、意見を昇華さえしないまま決定稿にするんじゃない。


ちなみに当時のチームは結果ばらばらになってしまいましたが、皆さん仲良かったです。
意見ガシガシいう私と仕事は出来るけど人身掌握がへたくそな部長と仲良くて、
部長から後輩達への雷に、私が積極的に挟まる事でワンクッション挟まるように勤めていたので後輩とも仲良かった。
・・・部長と後輩達の仲はある程度悪くしておく事を保つ努力もしてたけどな。
いわゆる両サイドの仲裁役やってたんですわ。両方気分良く仕事進めば、結果仕事がやりやすいからね。
・・・ほんと、そんな状況で自分外したら、どうなるかみえてるようなものなのに、くくく。