歯ブラシ1本買うのに祖父を殺す覚悟をしなければいけないということ

どうも、介護奴隷です。
先日、家の備蓄のタマネギが切れたので買い物に行こうと、安売りの日を狙って、普段どおりに買い物に出かけました。
その際、いつものように祖父も同行します。
タマネギのコーナーの前で祖父が一言
「今日はたまねぎは買わない」
・・・私はタマネギを買いに買い物に来ているのです。
でも、この一言でタマネギを買うことが出来なくなります。
週末の食卓は、たまねぎを使ったレシピが絶望的になります。
家に帰り、一人で他のスーパーに出向いて、前記した安売り商品より安いたまねぎを探しに行けば、何とか成ります。
…が、時間的猶予がありません。
1時間後には祖父のお昼を準備しなくてはなりません。
何が悲しくて、買い物を完了した後に、タマネギだけ別に買い物をする為に貴重な時間を割かねばならないのでしょう。
そう考えると気持ちが落ち込み、絶望な気分の中玄関まで向かいますが・・・
別の家族からの「○○すればいいじゃん」という、一言で心が壊れてしまいました。
自室に戻り、何も手につかないままお昼を準備する時間まで心を壊し続けて時間を待ちます。



この時、「そもそも祖父を連れて買い物に行かなければいい」等、正論どやぁな事を軽はずみに言ってはいけません。
連れて行かないと、事前報告だろうが事後報告だろうが、切れられます。
その結果、目に付くものを庭に投げ捨てられたり、
祖父の中の買い物欲求を解消すべく、わけのわからない買い物を勝手に行なわれ、二重三重の軋轢を生みます。
何をしても絶望なのです。全ての正論どやぁは理不尽の元に踏みつけられるのです。



妹から「買い物に行くなら歯ブラシを買ってきてもらえると助かる」といわれましたが、上記のタイミングで買ってくる予定が、心壊れ実行できず。
今日、ようやく再びの特売の日が訪れ、買い物後に併設する薬局で歯ブラシを購入する、またとないチャンスが巡ってきました。
タマネギもいつもの倍、買い込みました。
買い物が終わり、併設する薬局へ向かう為に祖父に「歯ブラシが欲しいから買って来たいんだけど」と告げると
うん、と承諾を得られたのですが、祖父自信は買い物を追えた荷物をがっしりと掴み離さず、車の停めてある屋外へ。
どこいくねん・・・
結局、薬局へ寄る事も出来ず、駐車場へ荷物を置き、祖父が車に座ってしまったので、炎天下の中待たせるのも怖いのですが、窓をしっかり開けて一人で薬局へ再び舞い戻る事に。
歯ブラシを購入。
車の方へ戻ると祖父が激怒していました。
『こんな暑い中、車の鍵をかけて、殺す気か!(怒怒怒怒』
・・・私は再び心壊れました。
言い返すことも無く、話をすることもなく。
ただ、無言で家に車を走らせました。
家に着き、駐車場でおじいちゃんにようやく言葉をかけます。
「何故、私は怒られなければならないの?」
そして、おじいちゃんが車を降りるのを制止し、再びスーパーの駐車場に停止していた状況を作り上げます。
「おじいちゃん、スーパーの駐車場と同じ状況にしたけど、何が出来ればおじいちゃんは満足なの?」
『車の鍵をかけて買い物に行ってしまったら、暑くても出られないだろう!』(的なニュアンスの事を)
・・・。
「おじいちゃん、赤ちゃんじゃないんだから、車の中にいる人間が、どうして中から車の鍵を開けて出てくる事が出来ないの?」
そういって、社外から、あけてあった窓から手を入れ、祖父の座席にある鍵を開錠し、ドアをあけました。
・・・。
私は、歯ブラシを買う、それだけのために、祖父を殺す覚悟をしなければ成らないのでしょうか。